端午の節句を迎えるご家族へ ― 百年の工房からお届けする願い
いよいよ端午の節句も近づき、五月の設えを考える季節となりました。
初節句を迎えられるご家族の皆さまに、心よりお祝い申し上げます。
お子さまの健やかな成長を願い、鎧兜を飾るという日本の風習。
それは単なる年中行事ではなく、「この子を守りたい」という祖父母やご両親の祈りのかたちです。
現代では、住環境や暮らし方も変わり、鎧兜のあり方も多様になりました。
豪華さを競うのではなく、「本当に意味のあるものを、長く大切にできるものを選びたい」と考えられる方々も増えているように感じます。
鎧兜は本来、その子の身代わりとなるもの。
一生に一度、初節句のために誂える“守り”です。
私ども平安住一水は、大正十四年の創業以来、京都・東山の麓にて錺甲冑づくりを続けてまいりました。百年の歩みの中で変わらず守ってきたのは、「基本に忠実であること」と「品格を備えること」です。
小札一枚一枚の形、威糸の締まり具合、金具の仕上げ――
目立たない部分にこそ、作り手の姿勢が現れると考えます。
華美に飾るのではなく、凛とした佇まいを持つ鎧兜。
それが、長く愛される理由になると思っています。

“これなら、この子のために選びたい”
そう思っていただける作品を、誠実に仕立てることが、私どもの務めです。
百年という節目の年ではありますが、特別なことをするというよりも、これまでと変わらず、目の前の一作に向きあっていきます。
もし、ご質問や何かお役に立てることなどございましたら、お気軽にご相談ください。ご家族にとって最もよい選択を見つけていただければと思っております。
初節句は、ご家族にとって新たな一歩。
その門出が、穏やかで実り多きものとなりますよう、心よりお祈り申し上げます。
第四代 平安住一水
